ワクチン開発の歴史的貢献者:ルイ・パスツール(フランス)

感染症歴史こぼれ話

    フランスのルイ・パスツールは、エドワード・ジェンナーの行った天然痘の予防法について、ジェンナーが用いた方法に関連性が深いキーワードとして「ウシ」があります。そこで、雌牛を意味するラテン語(Vaca、ワッカ)から「ワクチン」という名前を作り、これが今日までそのまま引き継がれています。

ニワトリコレラ炭疽病などに対するワクチンなどの開発を手がけましたが、その業績の中で最も有名なのは、狂犬病ワクチンの開発です。

ジェンナーの用いた牛痘ウイルスは、自然界に存在していた、人間にとって都合の良い、弱毒性(感染しても恐ろしい病気を引き起こさない)のウイルスでした。ウシが持っていたので、牛痘ウイルスと名前がついていますが、そもそもはネズミの持っているウイルスのようです。ジェンナーは大変ラッキーな人だと言えます。しかし、この時期は、人に感染し、病気を引き起こすことが明らかになった最初のウイルス(黄熱ウイルス)が発見されるよりもずっと以前でした。

一方のパスツールは、病気を引き起こす狂犬病ウイルスを弱毒化する必要がありました。ジェンナーの時代からほぼ100年が経過していた頃でした。




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